労働衛生コンサルタントと産業医の違いとは何か?【労働衛生コンサルタント試験口頭試験対策】

労働衛生コンサルタントとは

労働衛生コンサルタントとは、「労働衛生コンサルタントの名称を用いて、他人の求めに応じ報酬を得て、労働者の衛生の水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断及びこれに基づく指導を行なうことを業とする」(労働安全衛生法 第81条)。

業務を行うにあたり、「信用を失墜する行為や知り得た秘密を漏らす行為を行ってはならず」(労働安全衛生法 第86条)、秘密を漏らした場合は、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる」(労働安全衛生法 第117条)。

産業医とは

産業医とは、事業場において、労働者が健康で快適な作業環境のもとで仕事が行えるよう、指導・助言を行う医師のこと。産業医は、「労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない」(労働安全衛生法 第13条 第2項)。

労働安全衛生法 第13条 第1項にあるとおり、一定の規模の事業場には、選任義務がある。

労働衛生コンサルタントと産業医の違い

労働衛生コンサルタントは、事業者等と契約し、報酬を得て、労働者の衛生の水準の向上を図るため、事業場の衛生についての診断及びこれに基づく指導を行う。そのため、選任に法的義務はない。一方、産業医は労働安全衛生法第13条に定められている通り、法定事項である。

産業医は、事業者に対し、労働者の健康管理等について必要な「勧告」をすることができる(労働安全衛生法 第13条 第3項)。事業者は、当該勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない(労働安全衛生法 第13条 第4項)。一方で、労働衛生コンサルタントは、あくまでも外部の専門家としての立場であり、「助言」を行う。

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